25才で脱サラし、現在は自営業でトレーニングジムを運営して3年目になります。今回は大学中退後一つ目の大きなキャリアとなるアパレル販売員時代と筋トレ、トレーナーへ転職した話になります。ここは特に大きな会社だったので、社会の構図を学ぶ事ができ、働くことに対する価値観も磨く事ができたので大変貴重な経験だったと思います。得たスキルや知識、現場の経験は以下の通りです。
①ビジネスの構図、店舗ビシネスの流れが掴めた
②自分で商品を売るというスキル
③マーケティングスキル(販売戦略、地域やテナントの特徴による売れ方の違い)
④マネジメント経験
ビジネスの構図、店舗ビジネスの全体像が学べた
一社目にこの会社を選んだ理由として、当時好きだったアパレル業界であること、その業界で売り上げが一位の大手企業だったこともあり、ビジネスの観点から多くのことを学べるのではないかと思い選択しました。また、大手企業に一社目で入ることはその後の転職にも有利になるだろうとの想像でした。あまりお給料のことは考えてなかったです。小売業ということもあり、面接のハードルは高くなく、すぐに合格し店舗への配属と研修となりました。そこでは特にSPAという製造から小売までを一貫して行う企業だったこともあり、店舗の売上動向やお客様の声を拾い上げ、在庫管理や次のアパレルデザインに反映させるといった実際のビジネスの動きを見る事ができ、とても勉強になりました。
初めて自分の営業で体形的に商品を売るという経験
アパレル販売員というと小洒落た雰囲気でノリと勢いで服を売るといったイメージかもしれませんし、私も当初はそんなイメージで入社したのですが、大手企業ということもあり、販売のマニュアルがかなり綿密に作り込まれていました。最初にお客様に話しかけるファーストアプローチという項目から、お客様のお悩みを聞き出すヒアリング、問題解決のためのご提案、クロージングと全ての営業に通じるプロセスがアパレル販売のあの瞬間に網羅されていました。
①見ず知らずのお客様に話しかけお悩みや服のご相談をお伺いする
②それらのヒアリングを元に、最適な商品をご案内する
③ブランドとしても個人としてもファンになって頂き、再来店していただく
特にこの3つのプロセスを意識して学ばせて頂いたことは今自営業をする上でもとても重要なスキルになっています。
転職界隈では、個人向けの(BtoC)有形商材(形のある商品)の営業と呼ばれる枠組みに位置づけされます。一般的には企業向けの無形商材の営業の方が実態のないサービスを提案することになり、営業力が高いとみなされることが多いですのでその辺りも考慮しながら、有形であれどヒアリング力や、提案力、問題解決能力といったスキル感を項目分けして、書籍や先輩から学びながら仕事に取り組み、スキルアップを目指すことをお勧めします。
マーケティングスキル
マーケティングとは、”お客様が真に求める商品やサービスを作り出し、お客様にそれらの情報を届け、お客様がその価値を効果的に得られるようにする”といった概念です。アパレルの販売では特に現場でエンドユーザーであるお客様と対話しながら商品を販売できることが大きな強みになるかなと思います。ここでは特に自分が良いと思っている商品と、売れ筋商品が違っていたり、主観と実際の結果の数値が全然違うことへのギャップが大きかったことが勉強になりました。ショッピングモールに入っている店舗なのか、百貨店に入っている店舗なのかでもお客様の属性は変わり、売れ筋は変わりますし、大阪にある店舗なのか、神戸にある店舗なのかでも売れ筋はガラッと変わってしまいます。そんなマーケットの感覚が自分が思っていたものと実際のデータが違うことへの気づきやそれに対する分析、販売する商品の変更スキルなどはとても役に立つスキルだと思います。
マネジメント経験
マネジメントとは組織として成果を上げるための機能や機関のことを指し、マネージャーはその組織の成果の責任者のことを指します。このマネジメント体系こそが大きな成果を上げるということを学べたのも大きな経験でした。このアパレル企業でのマネジメント体系は大きく三つ、ブラントマネージャー→エリアマネージャー(SV)→店舗マネージャー(店長)と呼ばれるものでした。
初めて自分で商品を売るという経験をし、日に日に個人の売り上げが伸びる喜びを感じだす2年目には後輩という存在もどんどん増えてくるようになりました。ここでは、自分が売り上げを上げれるようになった次は、後輩にそのスキルを共有し、後輩が売り上げを作れるようなお客様に喜んでもらえる人材になっていることが大切と学びました。更に言うと、売り上げは奪い合うことなく、店舗一つがチームとしてその売り上げの総和が最大化されていることが一番理想と教えられました。チーム間での健全な売り上げの競い合いであれば良いのですが、歪みあってしまい、売り上げを奪い合うような形になってしまえば、売り上げの総和は悪くなってしまうと思いますし、チームの雰囲気としてもあまり良いものではなくなるのでこの考え方はとても勉強になったかなと思います。このマネジメントという項目は自営業や起業後は特に重要となるので経験できてよかったです。
アパレル小売業からの転職事例
アパレル小売業にいた私の3年間の中でも多くの先輩や同期が転職をしていきました。結果としてアパレルからの転職は多くを望まなければうまくいっていることが多く聞きました。パターンとして、以下の2つが大半でした。
①外資系アパレルへの転職
大手アパレル企業のなの通ったブランドということもあり、そのスキルを買われ外資系のアパレル企業にスムーズに転職している先輩はとても多かったです。ニールバレット、フェンディ、ルイヴィトン、などなど誰もが聞いたことあるようなブランドに大幅に年収をあげて転職出来ています。実際、店舗で働いていると休憩所などで他ブランドの人と仲良くなり、スカウトされたり、スムーズにお話を通していただくなんて話もよくありました。大前提として、現在の店舗で売り上げをしっかり出せていることが大切です。
②他業界営業への転職
不動産や通信業界など比較的堅くない業界の営業職への転職はスムーズに見えました。やはり販売員としてお客様応対の経験と販売経験があるということはほとんど営業職と皆してもらえることが多いので有利だと思います。また、マネジメント経験があると、重宝されると思います。
③他業界他業種への転職
これは私が選んだ選択ですが、当時リクナビネクスト、マイナビ転職、エン転職に登録し、他業界他業種の面接も受け、実際に正社員として何社か内定をいただくことができました。これもまた条件面では高望み出来ないと思いますが年収300~400万円くらいのレンジで、若さとアパレル販売での実績だけで受かることが出来るかなと思います。
私が転職を考えた理由
上記マネジメント体系がとても莫大だったこの会社は店長になれるのがどう見ても30歳ごろ、それもかなり数が限られており上が詰まってしまっているような状況の中、更なるスキルアップが見込みにくくなった3年目のタイミングで転職を考えるきっかけとなりました。当時22歳前後だったので現在の28歳で店長になれているかなれていないかの瀬戸際ということ、企業の売上低下により店舗数が縮小されていることを考えると、もっとスピード感を持って成長できている今の環境の方が断然良いと思っております。もちろんアパレルのことが大好きで販売員としての仕事が好きなのであればそのままキャリアを続けることが一番だと思います。
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